両親は同い年、今年89歳を迎える。父は、3年前脳梗塞で倒れ、現在、老人ホームにいる。母は、弟と夫婦の自宅近くのアパートで暮らしている。
父親に対してはコロナ禍が続いたため、週1回の差し入れや病院への通院などで顔を合わす機会を増やしてきた。なぜなら、毎日のように老いや気持ちに変化があり、気付かずにいると認知症が進んでいる。認知症も、綱引きように行きつ戻りつを繰り返すため、顔を合わせて会話を交わすことで、元の状態に戻る。改めて、会うことの大切さを感じる瞬間でもある。
また、母は大阪に住んでいるため、定期的な電話や手紙のやりとりでお互い励まし続けている。特に手紙や写真は手元に残り、気分や体調に合わせて、いつでも見ることができるので、母からは喜んでいる。電話は、その日の気分や体調により電話のタイミングが難しいので、母から電話をかけるに声がけをしたり、手紙にちょっとしたプレゼントをつけるなど、電話がかかってくるよう工夫している。最近、会話の当初、口周りが衰え言葉が聞き取りにくくなってきているように感じている。ところが、会話を続けていると会話もスムーズになり、語調もしっかりしてくる。これってリハビリ・・と思ったりする。
さて、先日新聞で「WHO 健康な高齢化の 10 年」と題したテーマで記事が書かれたいた。
また、関連記事、千葉大予防医学センター教授・近藤克則氏よると、「高齢者が生活機能・能力を保つには、本人の能力だけでなく、環境も大事だとWHOはいう。例えば、土レベーターや階段の手すりがない環境だったら、集合住宅の上層階に暮らせる高齢者は激減するだろう。だから四つのアクションをすべきエリアの一つは、エージフレンドリーな(高齢者に優しい)コミュニティーづくりである。日本でも「自然に健康になる環境づくり」が国の政策文書に掲げられたように、環境づくりの重視である。
高齢者に優しい環境にも、3種類ある。一つ目は、公園や公共交通機関、住宅などの物理的な環境、二つ目は、就労や市民生活、趣味活動などに参加しやすく、高齢者差別のない社会的な環境、三つ目が、医療や介護、情報などの行政サービス環境である。」記載されていた。
高齢者の問題は、社会的な問題だけでなく、親、そして自分の行く道でもある、また、働く人や家族を支援するキャリアコンサルタントしても、どんな関わりができるのかという課題でもある。