NHKラジオで、JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長 石井正則さんのお聞きする機会があり、ストレスの対処法についてまとめてみました。
石井先生によると、ストレスを抱えている方の特徴として、呼吸の浅い方が多いのということです。具体的には、肩を上下するような呼吸のことで、それは交感神経が緊張している状態で、なかなかストレスは排除できないようです。その対策として、ストレスを排除するひとときをつくる。つまり交感神経を緩めることが重要で、副交感神経を優位にすることが大切です。
具体的には、
1、就寝前に好きな音楽を5分間程聞く。深い複式呼吸※をして、リラックスした状態で床につくこと、そして毎日同じ時間に起きることが大切とのことです。休日に何時間もダラダラ眠らない、寝だめすると睡眠の質が落ちて逆効果となるようです。
2、40度位のお風呂に10分程度入ること。湯船から出たら、浴室で5分程度ボーっとして過ごすことなどを挙げてもらいました。
3、複式呼吸法で整えるも・・
おへそ周辺に両手をあて、鼻から息を吸って、その時おなかをふくらませます。鼻から息を吐くときは、ゆっくりとおなかをへこませながら、鼻から息を吐いていく。これを繰り返すだけ。先生は、3秒で吸って、3秒止める、そして6秒で吐く。先生はこれを336呼吸法といい、1セット20回する。その時、眼を閉じてすると、リラックスできる。電車の中でウトウトしていることをイメージするとよいとのことでした。
4、有酸素運動も効果的。特にヨガがお勧め。海外ではアメリカが中心にメディカルヨガが流行しており、病院内でもヨガを実施しているところがたくさんあるそうです。
ヨガのポーズでは、筋肉を伸ばして息を吐く。複式呼吸を意識した動きがあり、大きな筋肉をつかった後、筋肉を緩めると自律神経が活性化される。このようにヨガには体の動きをON、OFFにする働きがあるので、交感神経が刺激されます。最後に仰向けになって大の字になるポーズをとると、副交感神経が優位になりリセットでき、自立神経の安定にもヨガが役立つとのことでした。
また、心地よい汗をかく運動は、自律神経には良いとのこと。アジア系の運動には太極拳や気功体操など呼吸を意識したものが多く、お勧めとのこと。
自律神経とは自律と書かれてあるように、自分の意志では動かすことができないものですが、唯一呼吸だけが動かすことができ、安定化させることができます。ですから呼吸を意識して運動することはお勧め。同時にストレスへの気づきは大切にすること。ストレスを起こしやすい人の特徴として、「人と比べてしまう」「闘争心の強い人」があるそうです。ふたつの特徴とも持ってもいいけれど、時として手放すことも大切とのことでした。
ストレスは早期発見と対処が大切なようです。ストレスは万病のもと、ストレスを減らす、または早めの対処が重要ですね。