50代は、悩みが多くなる世代だと感じています。人やモノの名前がすぐ出てこないなど記憶力の低下や体力の衰えなどを感じるなか、仕事では重責に担う、家に帰れば子どもの教育費、親の健康など、人生の上り坂で一番苦しい時期のように感じる人も多いのではと思います。
今回は、統計調査から50代の「いま」についてまとめてみました。
●生活満足度について
内閣府が発表した平成30年度の「国民生活に関する世論調査」(一部抜粋)によると、生活各面の満足度、所得・収入、資産・貯蓄、耐久消費財、食生活、住生活、自己啓発・能力向上、レジャ-・余暇生活のそれぞれの面で、どの程度満足しているかの割合を50代の961人でみると、「満足」「不満足」とする者の割合は、
・ 所得・収入の面では満足51.5%、不満47.6%
・ 資産・貯蓄の面では満足41.6%、不満57.1%
・ 食生活の面では満足87.9%、不満 11.8%
・ 住生活の面では満足81.7%、不満 18.1%
・ 自己啓発・能力向上の面では満足64.8%、不満33.7%
・ レジャ-・余暇生活の面では満足63.5%、不満35.9%となっています。
●日常生活での悩みや不安が最も高まる50代
「日常生活での悩みや不安を感じている」という人の年代別の割合は50代が69.5%と最も多い。日頃の生活の中で、「悩みや不安を感じている」と答えた者(50代の668人)に、悩みや不安を感じているのはどのようなことか聞いたところ、
「老後の生活設計について」を挙げた者の割合が68.6%
「自分の健康について」を挙げた者の割合が51.2%
「家族の健康について」(47%)
「今後の収入や資産の見通しについて」(49%)
「現在の収入や資産について」(49%)などの順となっています。
一方、「生涯未婚率」(45~49歳の未婚率と、50~54歳の未婚率の平均)も年々上がっています。これは、「50歳時」の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出したもので、2015年では男性が23.4%、女性が14.1%となっています。
また、50代を迎えると役職定年、健康、介護、年金、相続……。人によって不安要素は違いますが、抱える悩みは多くなります。