2018年7月24日(火曜日)、宮崎大学にて行われた同セミナー(通信)に参加しました。講師は、明治大学政治経済学部准教授 飯田泰之先生。
全体の感想としては、3つ。非常にわかりやすい講演であったこと、人口減、財政問題などの問題はありますが、日本経済はそう暗くないことの根拠をお話いただいたこと、経済成長のイノベーションは「移動」から始まるということです。
先生は、アベノミクスと日本経済について、雇用・就業者数を例に挙げ、人口減が必ずしも経済の足を引っ張ることではないと話され、それよりも生産性が重要なファクターであるとの見解でした。そのエビデンスとして、産業革命を例に挙げました。イギリスは、海外進出で働き手の人手不足から、フランスで発明されていた蒸気を取り入れて、産業革命の端緒となったとし、日本も人手不足を補うのは、第四次産業革命と呼ばれているAI,IoT、のみならず生産性の革命が、日本経済を導くということです。
その生産性向上のエンジンとなるのが、3つの成長。動く成長、出会う成長、親しむ成長です。それは、企業と地域で人が動くと「出会い」が生まれる。そして「異なるスキル」の人間が出会うとアイデアが生まれる、これが動く成長。次に、アイデアを現実にするには長期的関係が必要、これが出会う成長。さらに「動く→出会う」成長の活性→長期的関係による「親しむ」を損なう可能性。リアリティあるダイバーシティ経営が必要となる。よって、3つの成長を活かす組織づくり、環境づくりにはどのようにしたらよいかという提案をいただきました。
まさに、日本人の特性である共同して何かをおこなう強さへの再認識、未来の可能性について明るい展望を持つことができた講演会でした。何故なら、今必要なスキル、イノベーションは、無いものを作り出す、考えつくことだと思うからです。それは、一人の天才も必要ですがネットワーク脳というか、繋がりの中で生まれるイノベーションだと思うからです。未来のために何かができるか、それは気負わなくてもできると感じたことが、本日一番の収穫でした。
あとひとつ。会場で、宮崎青年会議所の後輩Tさんに出会った。葬祭業に永年従事し、現在は終活を支援するフリーランスとして働いています。10年以上、じっくり話したことはありませんでしたが、意気投合し、これから何か一緒にやる機会をつくりましょうと話して別れました。こちらも、元気をいただいた出会いでした。まさに動くことですね。