仕事上、さまざまな本を読むことが多く、最近、見た秀逸本の一部を紹介します。著者自身が各園を訪問したり、所属する団体での知見、公的なデータに裏付けられた情報で構成されており、説得力があります。
共働き子育てを成功させる5つの鉄則 貴光院亜紀著(集英社)よりの転載です。
【共働きはふたりで成功させる】
共働き子育ての成功の鍵となるのは、夫婦の協力体制です。
日ごろの育児・家事の分担はもちろん、子どもが病気のとき、仕事がピンチのときも、夫婦で助け合わなければ、共働き子育て生活を長続きさせるのは難しいでしょう。
共働きというライフスタイルでやっていくことはふたりで決めたはずです。その計画を挫折させないための「夫婦共闘」がこれから始まると考えてください。
もしも今、母親が育児休業中で家事と子育てを一身に背負っているのなら、復職までに徐々に協力体制づくりをしておくことをお勧めします。そのとき、まずやることは作業の分担ではなくて意識の共有です。
子育てのこと、家事のこと、保育園のこと。すべて母親だけが悩むのではなく、何かにつけて父親と相談して共有してください。
「復職したら宅配してくれる生協を頼もうと思うんだけど」
「こっちはこうなんだけど、こっちはこうなんだよね。どっちかいいと思う?こといった具合です。
自分ひとりで決めたはうが手っ取り早いからと、母親が自分だけで進めていると、父親はいつまでだってもお客さんになってしまいます。協力体制は、どちらかがどちらかに一方的に指示を出すのではなく、両方が当事者意識をもってそれぞれが主体的に動いたほうがうまくいくと思います。
というわけで、協力体制の基本原則を、
(1)相談し合って問題を共有する
(2)できるほうができることをやる
とまとめておきます。