「どんな手段を使っても生き抜く」そんな感覚を持ちなさい(曽野綾子)。この言葉は、週刊現代に掲載記事のスクラップ(2013年04月30日発売)から、紹介します。曽野さんは、今日に至るまで多数のベストセラーを著しており、言葉の端々から人生の理を垣間見る思いです。3日間にわたって言葉のごちそうとして掲載します。
・あれも嫌、これも嫌と言うのではなくて、できる範囲のことをやる、必要に迫られて働くという覚悟も、普通、人生には必要なのです。そしてそのことは、若者だけでなく、定年を迎えた大人にも当てはまります。
・自分の頭の後ろには、スイッチが付いている。朝出勤するときに髪の毛の中に隠れているスイッチをパチッと押して「今日一日、今日はどんなに嫌な人でも人と会うのだ。それが義務なのだから、誰とでも会おう」と自分に言い聞かせ、気持ちを切り替える。
・なぁなぁで生きてゆけるほど世の中は甘くない。人は誰しも神と悪魔の中間を生きているんです。純粋な善人も純粋な悪人もこの世にはいません。むしろ、人間の悪い面を理解し、それとうまく付き合う術を身につけていくことこそが、自立するということなのです。
・皆普段から、何でも自分の利益になるかならないかとものごとを判断しているから「奢るという行為には、何か打算や思惑が隠れているのはないか」と考えてしまうんでしょうね。上司は、人間として情で奢るべきです。若者は、嫌なら最初から飲み会に来なければいい。けれど、人は飲み会で人生を学ぶんです。
(続く)